2009年11月アーカイブ

お尻に火

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  感謝祭も終わり,秋も深まって来た。もうすぐ12月だ。

 もうすぐ12月ということは,授業も残りあと少しということだ。嬉しい反面,残りの回数で予定していた話を全部できるかを算段せねばならない時期になって来たということだ。つまり,尻に火がついてきたということ。

  ガイロンは,先週から「心と脳」をテーマに,ミラーニューロンやら自由意志やらの話をした上で,心身問題までやってきた。今週は,心身問題の観点からゲシュタルトやら行動主義やらの話をした上で,「心理学は成立しうるか?(=心を科学的・論理的に理解することは可能か?)」ということについて考えてくる ようにという宿題まで出した(とは言っても,ちゃんと考えてきたかどうかのチェックをするわけではないが)。しかし,このあたりのややこしい話はもうそろそろ終わりにして,次に遺伝の話をしたい(ということは環境・経験の話もしたい)のだが,時間が足りるかなぁ。

 ガイロンは,先週と今週,ロボットの話。たぶん学生が思っているよりもロボット開発が進んでいること,日本人がロボット好きなこと, アシモフの三原則,フレーム問題などを話した。どうもうちの学生は,よく言うと純粋・素朴,悪く言うと勉強不足で,心理学において,モデルを構築して計算機シミュレーションを行なうというような研究がなされていることをあまり理解していないようなので,プロダクション・システムやらニューラル・ネットやらの話も少しばかり。「こんなことは認知心理学の授業で教わることだろ!」と思うわけだが,その授業担当は私自身なので,天に唾するようなものだ。

  それは兎も角,学生に考えてもらいたいことの中心は,ロボット(やボノボ)がこの先どうなるかということではなく,人間を他の生物やロボット(少な くとも現在あるロボット)と分けるモノ・コトは何か,ということである。もう少しだけ心理学っぽく言えば,「人間らしさ」とは何か,またそれを私たちはどのようなメカニズムでもって感知しているのか,ということであるのだが,わかってもらえたかなぁ。もちろん,これらの疑問に対する答えの方は容易にわかるものではない。私自身もよくわからない。わからないから考えるのだし,わからないから考えることが楽しいのだ。もし,わからないからツマラナイと思うようになっていたら,それは日本の教育システムによって培われた,誤った信念と言うか情動反応なので,なるべく早く捨て去るように努力した方が良いと思う。

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