それがわかれば苦労はない

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 男もすなるCS分析といふものを,授業評価アンケート・データに対してしてみたぜよ(文の出だしの雰囲気に文末を合わせたら,こんなことになってしまったが,面倒なので以下ではやめる)。
 CSというのはcustomer satisfactionの略らしいが,大学の学生はcustomerというよりはclientだろうな。ま,どちらでもよいことだが。
 で,ちょこちょこっと調べたところによると,CS分析というのは,「全体的な満足度」との相関が高く,しかしながら現時点において得点の低い評価項目を見つけ出すことを目的としているらしい。言い換えると,改善の余地が大きく,かつその改善が全体的な満足度を高めるのに資するような項目を見つけて,まずは,その評価の底上げを図りましょう,ということらしい。
 それでもって,大学で取っている(取らされている?)授業評価アンケートにも「全体的な満足度」と個別の評価項目とがあるので,最も簡単そうな方法でCS分析をやってみたという次第。評価者の人数が多い方がよいかと思い,教養科目の心理学のデータを使った。


 出ました。最も改善すべきことは「学習意欲をかきたてる」ようにすることらしいです。その次は「授業をわかりやすく」することです。
 う〜む。どうしたら学生の学習意欲をかきたてることができるかがわかっていれば,私はとっくに教育産業界で会社でも起こしてゼニ儲けしているわな。少なくとも認知心理学なんて研究してないで,教育心理学の大家になっているわな。それがわからないから,幼稚園・小学校から大学まで数多のセンセイたちが苦労しているのでしょうに。
 それとは別に,学生の学習意欲をかきたてるようにセンセイ側が努力せねばならないのかとか,大学の授業をわかりやすくすることは本当によいことなのかとか,というようなところにも議論の余地はありますわな。


 まぁ,CS分析なるものを実際にやってみて,ガイロンのように評価人数の少ないデータであっても結果はあまり変わらないことや,アンケート用紙の最も左側の選択肢をひたすら選んでいる学生などを外したり,出席率の低い学生を外したりしても結果はほとんど変わらないことがわかった。私が用いた方法では,分析の途中で,間隔尺度(らしき)変数を順序尺度の変数に落としているので,さもありなんという感じではあるが。
 そうそう,この前,とある会議で,「学生はテキトーに回答するので,授業評価アンケートは信用できない」旨の発言をされている先生がいらっしゃったが,テキトーな回答をしない人ばかりが参加した調査などありえないので,テキトーに回答している人がいることを前提に,それでも真実に近づけるように調査法・統計法のワザが発展してきていることは,案外,あまり多くの人には理解されていないのかもしれない。


 まぁそんなわけで,まとめると,授業評価も教育心理学も(日本の)大学も,みんなみんな夜明けは遠いぜよ!

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このページは、増田尚史が2010年1月18日 17:55に書いたブログ記事です。

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