このブログをwindowsでみて驚きました。フォントがドットできわめて見にくい(というか,醜い)。N西先生からのアドヴァイスを読み直し,きちんとformatを指定して書くべきですね。私自身の「備忘」が主目的で,Macを使い,Macで読んでいたので,気にならなかったのですが,あまりにひどい。
とはいえ,今回はそのまま。。。。
さて,レポートについて:今年は(毎年違うことをしているなぁ。。。),心理学を応用活用している場面の一つを実際に経験してもらおうと,昨年からスタートさせているシステムを利用しました。食の側面から,「生」の生活実態を観察・測定し,食心理,栄養教育の専門家からのアドヴァイスをおこなう,という実践応用のシステムです。これは「栄養教育」「健康教育」の枠で,昨年より,文部科学省からの研究助成を受けて進めているものです。
私(今田)は,心理学の内でも,「社会」からも,基礎研究者として見られているようです。ただ,結構,「社会」に対して発言し,「社会」からの要請にも応え,自分自身「社会」とかかわることを大事にしてきました。(「象牙の塔」の奥の奥の方に立てこもり,基礎研究に従事する研究者像も魅力的です。とはいえ,私立大学という職場の制約もあり,少なくとも私には「基礎にこもる」ことはできなかったという経緯があります)。今回のシステムも,「社会」からの要請に対して積極的に答える,というものの一つだと見なしています。
さて,本題:「目的」の書き方。事例研究というスタイルですので,「目的」を記述するまでにどのような議論を展開するかにもよりますが,例えば,「。。。そこで本研究では,大学生Xに対象に,その食行動,食心理上の諸特徴を日本語版DEBQ質問紙,日本語版食物新奇性恐怖質問紙,偏食尺度で測定し,また同時に,2日間にわたる食行動の実際を詳細に観察することによって,大学生Xの食の実態を詳細に検討していくことを目的とする。さらに,大学生Xの結果をもとに,大学生一般の食の実態,食と健康との関連について考察していく。」みたいなものになると思います。
同様に,「近年,食の乱れと健康との関連が指摘されることが多い。特に女子大学生においては,慢性化したダイエットが健康を害し,生活の質(QOL)を著しく低下させているケースもめずらしくない。そこで本研究は,そのような女子大学生を代表する事例Xに焦点をあて,その食行動上の諸特徴を質問紙法で判定し,さらに2日間にわたる食行動の実際を詳細に観察することによって,女子大学生の食の実態について検討していくことを目的とする。」みたいなものも考えられます。
要は,事例観察という(やや特殊な)方法で得られるメリット("詳細な観察")を強調する書き方をして,研究の必要性,重要性をアピールするような書き方をしてもらえばいいのですが。。。授業でもいいましたが,平均値処理という方法ではとらえきれない(見落としてしまう)部分に焦点をあてていきたい,ということです。
「方法」の書き方:第1週で配布したプリントでも書いているように,「実験参加者」の箇所は,「事例」として,その事例の生育歴等を(あたりさわりのない範囲で)書いてください。臨床領域での事例研究論文では,「病歴」「症状」といった項目を立てていることもありますが,今回は「患者」さんが対象ではありませんので,そういった項目は必要ありません。
「実験材料・装置」は,実験論文を書くときに必要とされる項目です。今回は実験論文ではないので,「質問紙ならびに食行動評価システム」でいいでしょう。「。。。食行動,食態度を測定するために,日本語版DEBQ質問紙(今田, 1994),日本語版食物新奇性恐怖質問紙(今田・米山,1998),偏食尺度(xxxxx: ちゃんと書く!)を使用した。また食行動を測定するために,Food-Life食行動評価システムを利用した。Food-Life食行動評価システムとは,今田・長谷川・武見(2008)において開発されたもので,携帯電話で撮影した食卓画像を参加者自身がシステムの置かれているサーバーに送信することにより,参加者別の個人ページに画像が順次記録されていくというものである。その個人ページは参加者自身がその記録を参照することができるだけでなく,栄養診断など専門家からのアドバイスも書き込むことができるようになっている。今回は,主に,食の実際を画像記録する手段として用いた。」とでもして,引用文献に以下のものを付け加えて下さい。
今田純雄・長谷川智子・武見ゆかり (2008). 携帯電話の通信機能を活用した食の問題行動の測定と行動改善に向けた介入 独立行政法人日本学術振興会平成20年度科学研究費補助金研究
*厳密に言うと,この書き方は少々問題なのですが,まだシステムが未完成で,論文になっていないという事情があります。本当は「研究成果報告書」としたいところですが,最終報告書は2010年に出す予定なので,今回はこのような書き方にしてください。
「結果」は,1) 事例Xの心理テストの結果および判定内容,2) 事例Xの食の実態:どのようなものをどこで誰とどのように食べているかなどの記述,もし何らかの特徴的なものがみられればそのことも,ということで,統計処理は必要ありません。3) 他の大学生らの食の実態:人数がおおいようでしたら,とりあげる人数,対象を制限してもらってかまいません。あるいは「xx名を対象とし,その中で特徴的と思われるx名をとりあげる」といった書き方でもかまいません。4) 写真を貼り付ける必要はありませんが,結果の記述において「貼り付けたい」「必要だ」と考える人は貼り付けて下さい。どのような結果のまとめ方をするのかに依存します。5) 同様に,図表もあった方がいいと判断すればそうしてください。(文章ばかりだと読みづらい,わかりづらい,くどくなると感じた場合は,記述内容を整理して,表にまとめるという作業はあって不思議はありません。実際に,事例研究の論文の多くは結構図表を多用しています)。
「考察」では,結果の1), 2), 3)の内容をもとに,すなわち事例Xの結果から考えられることを自由に論じてください。例えば,事例Xの食は問題なし,しっかりしている,大学生の食は乱れているといわれるが,そんなことはない,といった論の展開になるかもしれませんし,いやいや事例Xは珍しいケースで,他のケースを見ていると問題は大きいぞ,という展開になるかもしれません。できるだけ,単なる「感想文」にならないように,「論じる」ということを意識して文章をつくってみてください。(私的な文章でもなく,文学的な文章でもなく,論文の文章を書く練習のつもりで)
最後に:このプログはコメントを「解放」しました。質問等はコメントに書いてもらってもかまいせんし,私のメールアドレスへメール送信をしてもらっても構いません。。。今回のレポート,自由度が大きすぎて逆に書きにくいかもしれませんね。頑張って。

