2009年2月アーカイブ

 コラーゲンはもてはやされている。コラーゲンたっぷりの食品は健康にいい,頭がよくなる,お肌がすべすべになる,と。

 ところが。。。
 1) 「体内に存在しているコラーゲンの総量は、ヒトでは、全タンパク質のほぼ30%を占める程多い。」と,特別のものではない。
 2) 「蛋白質の一種であるコラーゲンはアミノ酸単体またはアミノ酸2-3個程度のペプチドまで分解されて吸収されるため、他の蛋白質を摂取した場合と変わりない。」
 3) 「すなわち、コラーゲンを経口摂取したからといって、それが各種生体組織においてそのまま利用されることはない。」

 言い換えれば,コラーゲンはタンパク質であり,タンパク質は消化の段階でアミノ酸に分解されてしまう。つまり,コラーゲンは身体に入ると簡単に分解され,他のタンパク質と同様なプロセスで吸収され代謝されていく。お肌すべすべ,ということはありえない。

 と,実に味気ないものになる。

 1)* コラーゲンは特別の物質だ。
 2)* コラーゲンはそのままのカタチで体内のあちこちにいく。
 3)* コラーゲンは皮膚の保湿成分であるだけなく,皮膚にうるおいとはりをもたらせる。

 がいわゆるlay conceptだろうか。

 ところが,

 4) 「コラーゲンのアミノ酸組成は非必須アミノ酸であるグリシンやプロリンを非常に多く含む反面、必須アミノ酸のひとつであるトリプトファンをまったく含まないなど、著しく偏っている」とのこと。

 トリプトファン!
 
 アミノ酸は豊富だがトリプトファンが欠落している食事を与えると,脳内のセロトニン量が急速に低下し,攻撃行動あるいはうつ症状が引き起こされたという実験結果がある(Kalat, p.159)。

 簡単に図式化すると,

 トリプトファン欠落 -> セロトニン合成できず -> 精神不安定(攻撃・うつなど)
ということになる。

 スッポン鍋を食べ続けるとどうなるのだろう?豚足を食べ続けるとどうなるのだろう?

 栄養たっぷり,お肌すべすべ -> 満足!,のはずが,全く正反対に,

お肌に効果なし,イライラがつのり,人によっては暴力衝動が生まれたり,深刻なうつ症状が現れたりする,ということになる。

 なんと。。。。

 健康食品に関する信念は心理学にとってもおもしろい研究テーマだと思う。


 * コラーゲンに関するカッコ付き記述はウィキペディアからの引用。
 ** 本稿は,「コラーゲンたっぷりの豚角煮」を食べたあと,一人の先生(心理学の教授で女性)が,「これで明日はお肌がツルツル!」と感想を述べたことがきっかけです。

{追記:2/24} 朝のテレビをみていると,「ホルモン屋」が流行しているとのこと。で,管理栄養士の某さんが登場。ホルモンのメリットとして,エネルギー(カロリー)が少ない,脂肪が少ない,コラーゲンが多いという3点を強調していた。ひどい話しだと思う。第一に,食事のエネルギーを主食材だけで考えている。甘ったるいタレのことを考慮していない。第2に,脂肪の少なさとエネルギーの少なさは独立していない。第3に,コラーゲンがまさにコラーゲンとして吸収されるかのような話しをしている。こういうのを見ると,テレビとはホトホト怖いものだと感じる。

 ぼちぼちと出張が増え始めている。

 先日,京都では,先斗町のおばんざいの店(M田)で地元の方と食事をした。金曜の夜でありながら人出が今一つ。客引きをする店も多い。M田は入り口もわかりにくく一見の客を謝絶する店構えながら,一歩中に入るとわきあいあいといった雰囲気。仕上げは,さらに奥まった路地の2階にあるバー(Aちゃこちゃ)。3度目ぐらいだが,なぜかいつも我々と若い女性客の2組だけ。

 大阪では前々から気になっていた阿倍野にある洋食屋(Mルヨシ)に入り,ロールキャベツ,ビーフシチュー,クリームコロッケなどを注文。たっぷりの油脂を使用していながら,後味が実にすっきり。

 今回の東京では,巣鴨の台湾料理屋(T湾)を再訪。前回が抜群であっただけに期待も大きかった。ところが今回,豚角煮もアブラが十分に落ちていないような印象であり,味付けも甘すぎる。食べる側の問題(期待度,体調,時刻など)だったのか店側の問題であったのかはわからない。本来「めし屋」というのは,その日その日で,味付けやできあがりが不安定なもの。そう考えて納得する。

 出張に出ると意外とよく利用するのがコンビニ。広島にいると入ることも滅多にないが,出先ではさすがに便利。

 クレジットを含め「ポイント」はできるだけマイルに移行している。昨年は溜め込んだ9万マイルを一度に使用した。その後もたまり始め,現在すでに7万マイルまで溜まっている。原則は100円1マイルなのだが,7万マイルすなわち700万円もつかうはずがない。どうなっているのだろう。「得」をするはずはありえないのが,「得」をしている気持ちにさせられる。マイルとは不思議な存在だ。